ZABOON

使いやすく、美しく。
DESIGNER'S VOICE|ZABOON

開発者インタビュー

ZABOON

東芝タテ型洗濯乾燥機 AW-12/10VP2

ZABOON

2022年8月に発売予定のタテ型洗濯乾燥機「AW-VP2シリーズ」。
この商品も、東芝ライフスタイルのデザインコンセプトである「details matter」から生まれました。
これは「普段の使い勝手」「普段のデザインを大切にする」ことをめざした、
ブランドステートメントの「タイセツを、カタチに。」に通じる考え方で、
「私たち東芝ライフスタイルは、細部までタイセツにした、家電でこたえていきます」という想いが込められています。
この洗濯乾燥機の細部にはどのようなねらいとこだわりが隠されているのか、デザインを担当した中台龍太に聞いてみました。

中台 龍太|ZABOON

東芝ライフスタイル株式会社
デザインセンター デザイナー

中台 龍太

POINT 01|ZABOON

ZABOON

使いやすさと先進性から、
タッチパネルに。

シンプルなデザインに、
どれだけ高級感を感じさせられるか。

実は、シンプルほど難しいことはないと思っています。削ぎ落せば、削ぎ落とすほど、洗練されると思われがちですが、生活家電に関してはそう簡単にいかないんです。ただシンプルにするだけでは、廉価商品と思われたり、限られた機能しか搭載されていない誤解を与えたりしてしまいます。今回デザインしたタテ型洗濯乾燥機は、かなり高機能・高性能の商品なので、シンプルでありながらも高級感を感じられることが必要だと考えました。そこでチャレンジしたのが、パネル中央に配置したタッチ式の操作パネルなんです。

ZABOON

生活家電としての使いやすさ、
インテリアとしての美しさ。

私は、住宅設備機器メーカーやオーディオメーカーでプロダクトデザイナーをしていた経験があり、それは使いやすさをベースにすることへつながっています。このタッチ式の操作パネルと大きな文字は、パッと目に飛び込んでくるインパクトがありますよね。これなら、誰にとっても使いやすいと思います。でも、その状態がずっとつづいてしまうと、ランドリールームの落ち着いた雰囲気を乱してしまう可能性があります。洗濯機は、使用していない時間がほとんど。1日に1時間から2時間のご家庭が多いのではないでしょうか。電源をオフにしているとき、このZABOONはすべての表示が消えます。ふだん目に入ってくるのは、美しいガラス面と艶を抑えたメタリックのハンドルだけだから、ランドリールームに上質な雰囲気をつくりだせるのです。インテリアとして、いかに価値観を高められるかが、今回のデザインにおける大きなポイントでした。ユーザーの声に耳を傾けると、ここ最近はデザインというワードを聞く機会が明らかに増えています。使い勝手をよくしながら、使っていないときの姿も意識することが、これからの家電には求められるでしょう。

ZABOON

文字はオフにしたときに消えるから、
ここまで大きくできた。

操作パネルをデザインするうえで最初にこだわったことは、可能なかぎり大きくすること。大きすぎるくらい、大きくしました。デザイナーとしては、文字やマークといった要素は小さくしたがります。しかし、誰にでも使い勝手のいいものを追い求めていたので、私には大きくするという選択肢以外はありませんでした。この考え方は、社内の商品企画とも開発当初から一致しました。その大きさや多色使いの表示、すべてをタッチ操作で行うなど、設計的にも新しい試みなのですが、技術側もチャレンジしたいと言ってくれ、社内一丸となってカタチにすることができたといえます。電源をオフにしたときには文字が消えて見えなくなる、この前提をクリアできたからこそ、美しさと使いやすさの両立ができたといえます。

ZABOON

カラフルなボタンには、いろいろな使いやすさが。

ボタンのカラーは、洗濯はブルー、乾燥はオレンジといったふうに、直感的にわかるものについては従来品のカラーを踏襲しています。ただし、スタートをピンクにしているのがめずらしいのではないでしょうか。暖色にはしたかったのですが、レッドは危険を連想してしまい、オレンジは乾燥と混同しやすい。そのあたりを検討した結果、目につきやすいカラーとしてピンクに決定しました。え、ピンク?と思われるかもしれませんが、とても気に入っています。社内から反対意見が出るのではと思っていましたが、意外に好評だったことが少しオドロキです。電源をオフにしたときは、ここのボタンも消えるからこそ、このカラーを採用できたともいえますね。

  • 電源オンのとき

    ZABOON

    イメージ

  • 電源オフのとき

    ZABOON

手と目に聞いて、ボタンの配置をデザイン。

ご自宅や家電量販店で、実物の洗濯機を見ていただくとわかるのですが、スタートボタンは電源の横に配置されているケースが多いんです。でも今回のZABOONは、操作パネルの真ん中に大きく配置しています。その理由のひとつは、手の動きです。洗濯、乾燥を、右側からリズミカルに「ピッ、ピッ」と選び、最後にスタートを押せるようなリズミカルな動線を意識しました。もうひとつは、残り時間なども中央に表示されるので、センターを見るだけで洗濯状況をストレスなく確認することができます。手と目の動きを最小限にすることで、お洗濯のストレスを最小限にすることをねらいました。

スマホの影響で、
タッチパネルに抵抗がなくなってきた。

生活家電は、最先端のテクノロジーを搭載することが、必ずしも正解とは思いません。誰でも使いやすいということが大前提。なぜこのタイミングで、タッチパネルにしたのかというと、ご年配の方もスマートフォンに慣れてきたからです。心理的にだいぶ抵抗がなくなってきていると思い、このZABOONはタッチパネルを搭載しました。 一度慣れてしまえば、直感的に使えるのできっと暮らしに役立ってもらえると信じています。

ZABOON

POINT 02|ZABOON

ZABOON

ハンドルは、
いちばんのデザインアクセント。

使っていないとき、まず目に飛び込んでくる。

全面をガラスにするだけでも、ある程度の高級感は演出できます。でも、それだけで私たちは満足できませんでした。何か味気ないというか…。だからこそ、ハンドルで価値を感じられるようにしたかったんです。見た目のスマートさであったり、手にふれたときの肌ざわりであったり、プロダクトデザイナーとして、そのあたりを追求してみたかった。ここは、ぜひ実物を見ていただきたいのですが、ほんの少しだけラウンドになっているんです。シンプルがゆえに単調になりがちなのですが、このラウンドによって光がうまく反射してくれます。本当に些細なことかもしれませんが、こういった細部の積み重ねで、ZABOONのデザインはできています。

ZABOON

理想としていたマットな質感が、
技術チームのアイデアで。

当初、ハンドルはメッキ加工を考えていたのですが、なかなか理想とするレベルを超えていかない。ちょっとモヤモヤしていました。そんなとき、技術チームから塗装にしてみてはどうか、というアイデアが出てきたんです。それで早速トライしてみると、これがいい。まさにメタリックの粒子を感じる理想の色で、光が当たるとさらにバランスのいい光り方をしてくれる。手にふれたときの質感も、まさに絶妙でした。デザインした本人が言うのもなんですが、このハンドルにココロをつかまれたというか。新しいZABOONにとって、新しい価値になると直感しました。マット調のデザインは、ここ最近のトレンドでもあるので、いろいろな方に受け入れられるのではないでしょうか。

ZABOON

ハンドルのデザインは何パターンも検討

好評なカラーだからこそ、あえて進化させた。

2021年モデルまでは、グランホワイトとグレイブラウンの2色を展開していました。特にブラウンは、ユーザーからも好評だと聞いています。そのため、最新モデルでも変えないという選択肢もありましたが、あえてこのブラウンを進化させました。今までよりも明るめのボルドーブラウンといいます。私はトレンドを感じ取るため、よく住宅展示場に足を運ぶのですが、ここ最近は木目の要素が増えていると実感していました。今まではフローリングだけだったのに、天井や壁の一面だけが木目になっているデザインを目にします。色味もファッションやインテリアで注目のくすみピンクやグレイッシュピンクを意識して、赤味を感じるよりシックな方向にシフトしました。洗濯機は10年ほど使われる方が多いため、少しだけ先を見越した配色をすることが、長く愛されるモノづくりには欠かせないと思います。

  • ZABOON

    当社2021年モデル
    (AW-10VH1)

  • ZABOON

    当社2022年モデル
    (AW-12VP2)

POINT 03|ZABOON

ZABOON

この小さなラウンドに、
大きなこだわりがある。

細部のつくりひとつで、一体感を生みだせる。

今回のZABOONで、こだわったことのひとつが、この両サイドのラウンド感。美しさという観点からは、サイドからセンターを絶妙なラウンドでつなぎ、プロダクトとしての一体感を生みだすことをねらいました。このあたりのラウンド感は、自動車のフロントまわりのデザインからも、インスピレーションを受けています。使いやすさという点では、やはり掃除のしやすさですね。隅を丸くした構造なのでホコリなどがたまりにくいのはもちろん、たとえ汚れが着いてもサッとふき取れるようになっています。これには、バスルームをデザインしていた経験が活かされています。ふだん使いするものは、メンテナンスがとても重要になってきます。

ZABOON

衣類の出し入れをしやすくするために、
投入口を少しでも低くしたい。

今回、両サイドをラウンドにすることで、洗濯機の手前側を低くすることができました。「タテ型洗濯機の投入口は、低いほうがいい」これは、常に店頭から聞こえていた声だったので、たとえ1ミリでも下げたいと考えました。ほんの少しの違いが、使用感としては大きく変わってきますから。

ZABOON

手描きスケッチ、原寸大の模型。
カタチにすると、見えることがある。

これは、あくまで私のデザイン手法なのですが、思いついたアイデアは、手描きでスケッチするところからはじめます。今回のラウンドも、かなりのラフを描きました。イメージができてくると、発泡材からカッターやヤスリで模型をつくり試行錯誤します。両サイドからフロントが美しく見えるラウンドを追求しながら、扉を開閉するときに手がスッと入るかどうか、掃除はしやすいか、ミリ単位での検証を重ねました。もちろんPCで3Dのデータもつくりますが、やはり実際にカタチにしてふれることでしか、見えないことってあるんですよ。

  • ZABOON

  • ZABOON

ここまでお話しを聞いていただいた方は気付いていると思いますが、ZABOONの美しさには、
家電としての使いやすさも含まれています。
店頭で、この操作感を味わっていただけると、デザインした者としてうれしい限りです。

DESIGNER'S PROFILE|ZABOON

中台 龍太|ZABOON

東芝ライフスタイル株式会社
デザインセンター デザイナー

中台 龍太

音響メーカー、住宅設備機器メーカー等のデザイナーを経て、東芝ライフスタイル株式会社で洗濯機のプロダクトデザインを担当。
これまでの経験を活かし、操作性を高めながら、インテリアとも調和するデザイン提案を心がけている。
休日は建造物を見て歩くのが好き。
特に1960年代のものは、多様化が求められた時代に新しい領域のものを取り入れた建築が多く、そのチャレンジが建築にも見てとれるのが非常に面白く、家電をデザインする上で刺激にもなっている。

タイセツを、カタチに。
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