パン作りのコツ

パン作りを始める前に

  • 粉類は涼しく、湿度の低い場所で保存しましょう。
  • 生地作りの環境は、室温20〜25℃・湿度50〜70%が理想です。
  • 作り始める前に道具をそろえ、材料の計量を済ませましょう。(材料の計量は正確に!)

生地の扱い

  • 生地はていねいに扱いましょう。
  • 室温や湿度によって、水分(牛乳や水)量を5g程度加減してください。
  • 分割するときは、包丁・スケッパー・カードなどで切り分けます。手で引っ張ってちぎると、グルテン層が切れてしまいふくらみにくくなります。
  • 発酵中やベンチタイム時、成形時、予熱中は、生地が乾燥しないように気をつけてください。

ぬるま湯を使うのはなぜ?

  • イーストの活動にもっとも適した温度は、35〜40℃です。 4℃以下では活動停止。60℃以上だと死滅してしまうので、温度には注意しましょう。

こね始めに生地がベタつく

  • 打ち粉(強力粉など)をこね台にふっておきましょう。
  • 初めはベタつきますがこねているうちにまとまってきますので根気よくこねてください。手や台についた生地はときどき集めてきれいにすると、作業がしやすくなります。
    *油脂や水分が多い配合は生地がべたつきやすくなります。
    *夏場で水温が高かったりするとよくこねてもベタつきがなくならずまとまらないことがあります。

どのくらいまでこねればいいか、よく分からない

  • 生地を手で少しずつのばして、向こう側が薄く透けるくらいが目安です。
  • 生地の性質によっては透けるくらいまでのびない場合がありますので、そのような場合は生地につやが出てきて、のびがよくなるまでこねてください。

発酵の目安がよく分からない

  • 一次発酵は、強力粉を付けた指を生地にさして、くぼんだあとがそのまま 残れば発酵完了です。
    くぼんだあとが戻って穴が小さくなった場合→発酵時間を追加してください。
    生地がしぼんだ場合 →発酵が進みすぎたので次回からは発酵時間を短めにしてください。
  • 成形発酵は、一般的に成形時の約2倍の大きさになるまで発酵します。ただし配合などにより2倍までにならない場合もありますので、生地表面をそっと触ったときに指のあとがゆっくりと戻るようなやわらかい弾力があれば終了です。
  • 材料の温度や室温などにより、こね上がりや成形時の生地の温度は変わりますので生地の状態を見て発酵時間を加減しましょう。

中のきめが粗い

  • 成形時のガス抜きが不十分なときや、発酵が長すぎたときに粗くなりやすくなります。
  • 型に入れて焼くパンの場合、型に比べて生地量が少ないと、発酵のしすぎできめが粗くなります。逆に、型に比べて生地量が多いと発酵不足になりやすく、めが詰まったパンになります。

皮がかたい

  • 焼成するまでに生地の表面が乾燥したり、成形発酵が長すぎたり、 オーブンの温度が低いまま長く焼きすぎたときにかたくなります。
    焼成前に生地に霧吹きをしたり、予熱をしっかり行ってから焼成しましょう。
  • パンは冷めても皮がかたくなります。 焼いたあと人肌くらいまで冷めたら、ポリ袋に入れて、乾燥を防いでください。

全体的にかたくてボリュームがない

  • 水分が不足すると生地がかたくなり、伸展性がなくなりパンが大きくなりません。 材料の計量を正確に行い、室温や湿度により水分(牛乳や水)量を5g程度加減してください。
  • 粉に混ぜる水分の温度が高すぎていませんか?→イーストが弱り、発酵不足になります。
  • 発酵不足ではありませんか?レシピの発酵時間を目安に、パン作りのコツ「発酵の目安がよく 分からない」を参考に発酵具合を確認しながら行いましょう。
  • 成形発酵で発酵しすぎてしまっていませんか?→焼成の時に膨らむ力がなくなります。

焼き上がったパンの底や横が割れる、裂ける

  • 成形発酵不足のときや、生地の表面が乾燥してしまったときに、割れたり裂けたり することがあります。パンがオーブンの中で大きくなる(窯のび)ときに、生地表面に余裕がないと上に大きくふくらむことができず、底や薄いところにむけて大きくなろうとします。 その結果、底や横が割れたり、裂けてしまうことがあります。 →焼成前に生地に霧吹きをし、窯のびの手助けをしてあげましょう。

パンの形や高さが作るたびに変わる

  • パンの形・色・高さは作るときの室温・湿度、材料(粉、水など)の温度や質、配合など にも影響されやすく、同じように作って焼いても、ふくらみかたや焼き色が変わってきます。
    パン作りに慣れるまでは、なるべく同じような条件や材料でまずは「パンを作ること」に慣れて ください。慣れてきたら、少しずつ条件などを変えていき、お好みのパンを作ってみてください。