「備長炭本丸鉄釜」採用の真空圧力IH保温釜の発売について

―内釜に、遠赤効果の高い備長炭入りコーティングと発熱効率の高い鉄を使用―

 

当社はIH保温釜の新製品として、「真空圧力IH保温釜　RC－10／18VPH」を7月中旬より発売します。

新製品は、かまどのような熱対流を起す東芝独自の形状に加え、新たに備長炭と鉄を使用した内釜「備長炭本丸鉄釜」を採用しました。これにより、大火力の熱がすばやく内釜に伝わり、よりふっくらとしたご飯を炊き上げ、ごはんの甘み成分も約11％^注1増しました。

内釜「備長炭本丸鉄釜」は、羽釜に近づけ開口部をすぼめた形状により、側面に沿って内部に大きな熱対流を導き、炊きムラを抑えます。内釜の表面に遠赤効果のある備長炭を入れたコーティングをし、発熱部分にIHと相性の良い鉄を使用することで、大火力の熱をすばやく起こします。

また、「真空圧力IH保温釜」のシリーズとして内釜に「鍛造かまど本丸釜」を採用したRC－10／18VXHを同じく7月中旬より　「鍛造かまど銅釜」を採用したRC－10／18VSH、RC－10／18VRHを6月中旬より発売します。

新製品の概要

商品化の背景と狙い

2014年度の保温釜の国内総需要は、消費税の駆込み需要とその反動を加味して、約550万台を見込んでいます。このうちIH方式の構成比は、台数で約7割、金額で約9割を占めるとみています（東芝調べ）。当社は、ごはんのおいしさにこだわり「かまどのような炊き上り」にさらに近づけた「真空圧力IH保温釜」の新製品を商品化し発売します。

新製品の主な特長（RC－10VPH）

1. かまどの高火力をめざした新採用「備長炭本丸鉄釜」

おいしいご飯を炊くために、内釜に求められるのは「大火力」、「熱対流」、「高温の熱伝導」です。新製品の内釜「備長炭本丸鉄釜」は、内部で大きな熱対流を起こすために、羽釜の形状にならい側面が丸く上部に向かってすぼまった形で、より均一に内釜内を高温にして、お米を芯からふっくら炊き上げる形状です。

「備長炭本丸鉄釜」は、発熱効率の高い「鉄」を使用することで、大火力の熱をすばやく起こし、独自の鍛造製法で、熱伝導の良いアルミと一体成形するため、その大火力をすばやく釜内に伝えます。また、内釜の外面と内枠を取り囲む内枠リング、内蓋に遠赤効果の高い備長炭入りのコーティングをしました。釜底の厚みを5mmから7mmに増したことで、蓄熱効果もさらに高まります。

「備長炭本丸鉄釜」は、プレス成型ではできない形状のため、当社独自の溶湯鍛造製法による高圧成型後に一品ずつ、内面と外面を丁寧に削り出して丸釜の形状に仕上げています。

2. 真空ポンプによる気圧差でお米のうまみを引き出す「真空うまみ引き出し」

お米をおいしく炊くため、当社は独自の真空ポンプの減圧効果で、加熱前にお米の芯まで吸水できるようにしています。短時間の「ひたし工程」中に十分な吸水が可能になるよう、吸水時に減圧を、2回行うことで素早く吸水させ、さらに米が本来のうまみ（甘み）を引き出しています（「かまど名人コース」）。引き出されたうまみ成分がお米の表面を包み込み、炊きたてを口に入れた時の甘みだけでなく、冷めてもおいしさが長持ちします。

3. 強い沸騰の継続で、カニ穴をつくる「高火力カニ穴沸騰」

東芝独自の釜底WAVEから噴き上げる強い泡によって、熱の通り道が確保されて、おいしさの目印となるカニ穴ができます。沸騰初期の消費電力を高めたことで、カニ穴を作り出す激しい沸騰が継続され、お米に充分に熱が伝わります。

4. 「かまど名人」コースでお好みに炊きわけ

じっくり強火でおいしく炊き上げる「かまど名人」コースは、「もちもち」「やわらか」「しゃっきり」の炊きわけができます。お米の特性、ユーザーの好みに合わせた炊き上がりが選べます。

5. 最大圧力1. 2気圧を細かく制御「圧力可変コントロール」

かまど炊きの重い木蓋の役割を、「圧力可変コントロール」が代わって果たします。最大圧力1. 2気圧105℃の高温沸騰で米の芯までしっかり熱を伝え、粘りと甘みを引き出します。お米の種類、炊飯量、お好みの食感に合わせて細かく圧力を制御するので、白米のみならず、玄米、雑穀米も硬さと粘りを調節して炊きます。

6. その他便利な機能

「真空ひたし」

当社独自の真空機能で、ひたし時間内での短時間吸水が可能です。お米の芯まで吸水させて加熱することで、炊きたてはもちろん、保温しても、冷めてもおいしさを保ちます。

「真空美白保温」

真空機能によって釜内の空気を抜くことで酸素濃度を下げ、ごはんの黄ばみ、においの発生を防ぎます。また、水分の蒸発も防げるためご飯のぱさつきも抑えられます。白米は最長40時間の保温が可能です（ECOモード時　12時間）。

多彩な炊飯コース

吸水しにくい古米もふっくらと炊き上げる「ふっくら古米コース」、約26分で炊き上げる「そくうまコース」、消費電力量を削減して炊き上げる「ECOモード」のほか、調理コースとしてパン発酵、パン焼き、温泉卵もできます。

• 注1　新製品RC－10VPHと当社2013年モデルRC－10VPGとの還元糖量（ソモギーネルソン法で測定）の比較において、RC－10VPG「かまど名人」コース：95MG/ごはん100G、RC－10VPH「かまど名人」コース：106MG／ごはん100G（平成25年度産コシヒカリで測定）

新製品の主な仕様

掲載されている情報（製品の価格／仕様、サービスの内容及びお問い合わせ先など）は、発表日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。